🪿英語のイディオム解説:「Wild goose chase(骨折り損のくたびれもうけ)」
- Myva
- 8月3日
- 読了時間: 3分
🔍意味
「Wild goose chase」は、達成不可能な目標を追いかけて無駄な労力を使うこと/見つかるはずのないものを必死に探すことを表す英語のイディオムです。
日本語で近い表現は:
「骨折り損のくたびれもうけ」
「徒労」
「無駄な努力」
「空振り」
「蜃気楼を追いかけるようなもの」
などが当てはまります。
🧭語源・由来
この表現は、16世紀末に登場したもので、もともとは**馬術(horse racing)**の用語でした。
🐎もともとの意味(馬術)
当時「wild goose chase」は、馬が群れで不規則な間隔で走る様子を表すレース形式の一種でした。この形式では、先頭の馬が方向を決め、他の馬がそれに従って不規則なパターンで追いかけます。まるで野生のガチョウ(wild goose)が空でバラバラに飛びながらも、まとまりを持っているような状態です。
そこから転じて、「予測不能で、追いかけても追いつけないものを無理に追う行為」という意味で使われるようになりました。
🗣なぜ英語話者はこの表現を使うの?
このフレーズは、特に以下のような状況で使われます:
実現が極めて難しい目標を追いかけているとき
誰かに騙されて無駄なことをさせられているとき
結果が出ないことに延々と努力しているとき
また、誰かに「それって意味あるの?」と皮肉を込めて言うときにもよく使われます。
💬例文
I spent hours looking for my lost keys in the park — it was a wild goose chase.
(公園で何時間も鍵を探したけど、完全に無駄だったよ。)
They sent me on a wild goose chase around the city to find a part that doesn't even exist.
(存在もしない部品を探して、街中を走り回らされたよ。まさに骨折り損だった。)
Chasing fame without a plan is just a wild goose chase.
(計画もなく有名になろうとするのは、ただの無駄な努力だよ。)
📝まとめ
項目 | 内容 |
フレーズ | Wild goose chase |
意味 | 無駄な追いかけ、達成不可能なことに労力を費やすこと |
日本語訳例 | 骨折り損のくたびれもうけ、徒労、空振り |
由来 | 馬術のレース形式 → 野生のガチョウのように予測不能な追跡 |
使用場面 | 結果が出ない探し物、無意味な努力、騙された時などに使う皮肉な表現 |
💡ポイント
「goose(ガチョウ)」は空や地上を不規則に移動するため、つかまえにくい象徴として英語表現に多く使われています。
このイディオムはややネガティブで皮肉のある響きがあり、特に他人の行動に対して使うときは注意が必要です。
フォーマルな場面でも使われますが、カジュアルな会話でも自然に登場します。
🇯🇵日本人学習者へのアドバイス
「Wild goose chase」は、映画・ニュース・ドラマなどでもよく使われる表現です。何かに一生懸命取り組んでいたのに「それ意味なかった…」というとき、このフレーズで表すとネイティブらしい印象になります。
たとえば:
I thought I was going to get the job, but the whole interview process was a wild goose chase.(その仕事がもらえると思ってたけど、面接は全部無駄だった。)
英語を練習したい?コミュニティに参加して、今日から言語パートナーを見つけよう!
コメント